管理栄養士

仕事内容

　主な業務は患者さんや入所者さんの栄養管理です。病院では栄養管理計画書、介護施設では栄養ケア計画書を作成しており、必要に応じてベッドサイドに伺い必要栄養量がとれるよう調整を行います。また、栄養指導（相談）も行っています。森之宮病院では、個人・集団栄養指導を行っています。集団指導では、リハビリ病棟や小児病棟を対象として脳卒中教室、ファミリー教室を開催しています。個人指導では入院・外来患者さんに生活習慣病だけでなく、在宅生活に向けた嚥下食の作り方や経腸栄養の管理、栄養剤の選択などについてお話させていただいています。ボバース記念病院でも同様ですが、加えて、大道クリニックでの人工透析患者さんへの栄養指導も行っています。また、地域の方々に向けて調理体験や高齢者に対してのバランス栄養食の試食会を開催するなど、栄養についての情報発信にも取り組んでいます。
　給食管理は業務委託しており、食事サービスの一環として、毎月1回、季節の食材を使い、メッセージカードを添えた行事食の提供や昼食に選択メニューを取り入れ、日々の食事を楽しんでいただけるよう工夫しています。森之宮病院では「ニュークックチル」という新しいシステムでの食事提供をさせていただいています。

 

 

　

教育体制・キャリアパス

教育担当者が、個々のレベルに合わせて丁寧にマンツーマン指導します。主な業務は、入院患者さんの栄養管理です。電子カルテを見ながら栄養管理計画書を作成します。わからないことがあれば、検査値の読み方、モニタリング、栄養評価のポイントなど具体的に説明していきます。森之宮病院では、管理栄養士は病棟担当制になっており、新入院患者さんのカンファレンスにも参加しています。栄養指導については、入院栄養指導の見学を何度かしてもらった後、実際に指導者立会いのもと栄養指導を行います。入院栄養指導をスムーズに行えるようになれば、外来栄養指導もお願いしています。各施設それぞれ、委員会やチーム医療に積極的に参加していますので、施設間の異動があっても知識向上やキャリアアップに繋がると考えています。また、多くのスタッフが、症例発表や、学会、各企業開催のセミナー参加を積極的に行っています。

 

先輩の声①

森之宮病院診療技術部栄養サービス科
管理栄養士
Sさん

	担当している業務について教えてください。 　NSTの一員として食欲不振や創傷、術後など低栄養のリスクを抱えた患者さんに対して、少しでも状態が良くなるように栄養の面からサポートしています。そして、NSTメンバー以外にも栄養について興味を持ってもらえるよう、勉強会や新聞発行などの取り組みをしています。

大道会に就職したきっかけを教えてください。

　以前は高齢者施設で、献立作成や食材発注などの給食管理をしていましたが、施設においても栄養管理が重要視される時代になり、食事を作るだけでなく、管理栄養士として自信を持って栄養アセスメントや病態に応じた栄養指導が出来るようになりたいと思いました。大道会は病院やクリニック、介護福祉などの事業を展開しているので、今までの経験を活かせて、且つ、臨床栄養も学べるのではと思いました。

仕事のやりがいはどのような点ですか？

　長引く入院で体力とともに食事量が落ちていた患者さんに、出来るだけ意向に沿った食事介入を行うことで、食べる意欲を取り戻し、少しずつ車椅子に乗れたり、歩けるようになれたりした時には嬉しく思います。また、経腸や静脈から栄養補給をしている患者さんにも管理栄養士は深く関わっています。重篤な患者さんに対しての栄養サポートでQOLの維持や向上ができることはやりがいを感じます。

職場の雰囲気はどうですか？

　栄養サービス科には、12名の管理栄養士が従事しています。年齢や経験年数も様々ですが、みんな向上心があり、院内外の勉強会や学会に積極的に参加しています。また、公平な業務分担で、困った時にはお互い声を掛け合い、助け合っていける仲間です。

仕事で苦労した経験はありますか？それに対してどのような工夫をしましたか？

　入職した当初は検査値を読み解くことに重きを置きすぎて、教科書とにらめっこの日々でしたが、現実には教科書通りの栄養管理が進まないことが多くありました。検査値だけで判断するのではなく、医師や看護師さんとのコミュニケーションや患者さんのベッドサイドへの訪問で得る情報の大切さを先輩や上司に教えていただきました。

 

今後の目標を教えてください 　現在、私はNSTの専従として活動しています。NSTが医師や看護師、リハビリなどより多くのスタッフから日常的に活用されるような存在になれるように、栄養管理に対する意識向上と知識普及を図ることが努めだと思っています。その為には、NSTメンバーとのコミュニケーションや情報共有が円滑に行えるようなコーディネート能力を身に着けたいと思っています。

就職希望者へのメッセージ

　栄養管理は病気の予防や治療に必要不可欠で、管理栄養士が栄養介入することでより早く元気になって日常の生活に戻ることができると考えています。美味しく楽しんで食べていただける食事提供はもちろんのこと、1人1人に応じた栄養管理を行うことはこれからのチーム医療には大変重要だと思います。一緒に勉強し管理栄養士の活躍の場を広げていきましょう。