脳性まひの診断

脳性まひとは

わかりやすく述べると、「胎児から新生児の間に受けた脳の損傷によって、運動や姿勢に障がいが生じた状態」です。進行性の疾患は除外されます。

主な原因は、赤ちゃんの脳に酸素や血液がうまく行かない状態(虚血と言います)で、産まれる前後の仮死や、早産の場合に多く見られます。特に早産児に特有の脳室周囲白質軟化症が最も多い原因です。

虚血以外にも黄疸によるものや先天的な脳の形の異常、遺伝子異常によるものなどがあります。それぞれの原因に応じて脳損傷の広がりや程度が異なり、症状や重症度も違ってきます。

 

 

正確な診断が大切です

診断のためには何よりも充分に時間をかけた診察が必要です。

お子さんは大人と違って、命じられたとおりに動いたり、聞いたことに答えたりはしてくれません。私たちは床の上でお子さんと一緒に遊びながら身体の動きを入念に観察し、知能やコミュニケーションなどの発達も評価します。
また、生まれた時の状況と脳の画像(特にMRI)から原因を推定し、脳性まひ以外の疾患を鑑別します。

初診時には時間をかけてご家族に十分な説明とアドバイスを行います。

 

治療のためにタイプを分類します

私たちは「アテトーゼ型」「痙直型」など、まひの型だけでなく、原因と脳病変を合わせて「早期産児の核黄疸によるアテトーゼ型脳性まひ」のように詳しく分類します。
また、国際的な評価法によって運動・操作・コミュニケーション・食事の力を5段階で評価します。

これらによってお子さんの個性がわかり、どのように育っていくのか、年齢に応じてどのような治療が必要か、何が最も効率的かを知ることができます。

 

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