医療の質・治療実績
リハビリの治療実績
当院に2回以上リハビリのために入院された、脳室周囲白質軟化症による両側性痙性麻痺の子どもの粗大運動の改善度をお示しします(2014年12月~2020年4月)。
グラフは全体的な運動機能のレベルに応じて3つあります。
GMFCSレベルIIは制限があるものの普段歩いて移動ができる子どもです。レベルIIIは普段歩行器や杖を使って移動できる子ども、レベルIVはサドル付きの歩行器や電動車椅子で移動する子どもです。
グラフの横軸は年齢、縦軸はGMFM-66という粗大運動機能の上手さを表す値で、高いほど機能が良いことを表します。灰色の曲線は2009年にHannaらが報告した一般的な脳性麻痺の子どもの年齢ごとの値の平均を、色がついた折れ線の一つ一つは、当院に入院された子どもの値を表しています。 調査期間中に2回以上入院したレベルIIの子どもは16人、IIIは35人、IVは46人でした。
レベルIII(青)とIV(オレンジ)においては、10歳までの間に平均的な脳性麻痺の子どもより右肩上がりに機能が高まり、その後も多くの子どもが灰色の曲線よりも高い機能の値を維持できていることがわかりました。