お知らせ
第298回健康教室開催報告を掲載しました(『閉塞性睡眠時無呼吸症候群』)
2015.11.05
睡眠は生命の活動維持に必要な生活機能の1つですが、睡眠によって、脳の休憩や大脳の保守、身体機能の回復、情報処理・記憶の固定などを行うことができます。その睡眠中の呼吸異常の病気の1つに、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」があります。睡眠中の呼吸異常には、閉塞性睡眠時無呼吸症候群のほか、中枢性睡眠時無呼吸症候群、混合型睡眠時無呼吸症候群、過度のいびきなどがあります。肥満や扁桃腺肥大、下顎骨形成異常などがこの病気を引き起こす要因と考えられており、症状としては、睡眠時の無呼吸低呼吸の発見や血中酸素濃度の低下、過度の日中の眠気、いびき、呼吸の一時的な停止があります。さらに、閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、高血圧症や脳血管障害、2型糖尿病、心疾患にも影響を与えると言われています。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断は問診(※問診項目は下表をご覧ください)や簡易型睡眠検査、PSG(終夜睡眠ポリグラフテスト)で行われます。
下記の8項目に対して、うとうとする可能性が高い・半々ぐらい・ほとんどないで回答する事によって判断します。
座って何かを読んでいる時 |
座ってテレビを見ている時 |
会議・映画館・劇場などで静かに座っている時 |
乗客として1時間続けて自動車に乗っている時 |
午後に横になって休息をとっている時 |
昼食をとった後、静かに座っている時(飲酒なし) |
座って手紙や書類を書いている時 |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療法は、①外科的治療、②CPAP、③口腔内装置があります。口腔内装置を作成する場合は、口腔内診査→上下歯型採り→口腔内装置装着仮固定→調整→耳鼻咽喉科・循環器内科にて検査→口腔内装置固定という流れになります。口腔内装置には、呼吸の閉塞を緩和することやいびきの減少、患者の生活活動の向上、脳血管障害の発生リスクの低下、スリープパートナーの睡眠の質の向上などが期待できます。
(健康教室事務局/ボバース記念病院事務部庶務課 髙木剛)
・第1部 演題:『地域に向けた介護予防』~体力テストで自分に合った運動を知ろう~
講師:ボバース記念病院 リハビリテーション部 理学療法科 櫛引 翔太
・第2部 演題:ご存じですか?『認知症対応型デイサービス』
講師:認知症対応型デイサービス あかね 管理者 主任 高橋 愛子