お知らせ
防災に関する研修をしました
2019.12.03
みなさん、昨年に起きた地震や台風などの自然災害の怖さを思い知られてから約1年が経ちましたが、『喉元過ぎれば熱さを忘れる』になっていませんでしょうか?当施設でも例外ではなく、大阪府北部地震(2018/6/18)時には、館内エレベーターの緊急停止に始まり、電話の不通によりご利用者さん宅への送迎困難などが起きました。また、広範囲に被害をもたらした台風21号(2018/9/4)では、街路樹や家屋の倒壊による送迎困難や、台風通過時の移動困難などを実際に体験しました。
あれから1年。自分たちにできる対策を本当にしてきたのか?大阪市(危機管理室)が発行している「水害ハザードマップ(東成区版)」を拝見すると、大阪市の東側が特に水害に弱い地域であることがわかりました。万が一、大和川が氾濫した場合、当施設のある地域は2.0m~3.0mの浸水が示されています。これは、もう待ったなし!今一度、当施設がたくさんの高齢者の命を左右する重要な使命を担っていることを意識するために、今年度は2ヶ月に渡り「防災」に関するテーマの職場内研修をおこないました。
第1回目は、防災士でもある講師に、東日本大震災で被災した高齢者施設等がどのような状況であったのか、どのように復興へ向けた取り組みをして来られているのかを通じて、防災に関する動機づけ、また、リスク意識を醸成するための講義をいただきました。その日、一番心に響いたのは『想定外を想定内にしていくことの大切さ』の部分でした。
第2回目となる翌月の研修では、高い防災意識を持った当施設同様規模の社会福祉法人で、実際に法人内でおこなわれている防災研修がどのようなものであるかを、たくさんの写真と資料と共にお話いただきました。当施設での防災研修と比較して感じたことは、『動機づけなき防災取り組みは定着しない』ということでした。
第1回講師 松岡 由美氏 |
第2回講師 木村 浩二氏 |
講師のお話にもありましたが、火災を含めた自然災害などの有事の際は、施設などの現場に上司が必ずしもいるとは限りません。上司の判断を伺っている時間などないのです。その現場にいる職員1人ひとりの早い判断が求められるのです。
研修終了後に、防火管理者の職員が心に響き、施設内の電源の位置などを写真に収め、誰もがわかりやすいマニュアルを作成していく!と、さっそく行動に移していることが、本研修を企画して良かったと思えた瞬間でした。もちろん、その職員だけではなく、防災研修に参加した職員1人ひとりが何かを感じ、防災意識を高めることができたと感じています。
(在宅サービス課 課長 横田)
(講師紹介) 第1回 2019年9月30日(月) 社会福祉法人ライフサポート協会 社会福祉士/防災士 松岡由美氏
第2回 2019年10月30日(水)社会福祉法人ライフサポート協会 精神保健福祉士/介護福祉士 木村浩二氏